
絶縁型電源において、マイナス端子(0V)を保護接地(PE)に接続すべき条件とは何か。本記事では、その際に考慮すべき安全性とEMCへの影響、関連規格への適合について解説します。絶縁機能を維持しつつ、規制要件を満たして適切に接地するための設計ガイドラインをまとめました。
はじめに
デルタの電源ユニットは、クラスIまたはクラスIIに準拠して設計されています。いずれのタイプの電源も、出力側を接地(アース)せずに動作させることが可能であり、通常は接地を行わないことが推奨されています。しかし、機能面や安全上の理由からPE(保護接地)への接続が必要となる用途もあります。本稿では、そのような接続を行うべき条件や方法について解説します。
※本稿では、電源のマイナス出力を「0V」、接地接続を「PE」と表記します。
検討すべき要素
0VとPEを接続する際、まず考慮すべきは電源がガルバニック絶縁(電気回路を物理的に分離し伝達する)されているかという点です。デルタの電源のほとんどは絶縁されていますが、一部の高出力照明用ドライバなどは異なります。必ず製品のデータシートで絶縁仕様をご確認ください。
出力とPEの接続には慎重な検討が必要です。不適切な接地は干渉やグラウンドループを発生させる可能性があるため、0VをPEに接続した場合、デルタ電子は電源ユニット単体でのEMC性能を保証できません。システム全体のEMC適合性は、お客様の責任において検証いただく必要があります。
機器の接地
接地は、共通の基準点を提供し、作業者が安全に機器に触れられるようにすることを目的としています。IEC 60204-1などの規格では、50V DCを超え300V DCまでの回路に対して接地を求めていますが、デルタ電子の電源の多くは60V以下の出力であり、SELV(安全超低電圧)規格に適合しているため、この要件には該当しません。
機能接地
EMC性能向上の目的で0VとPEを接続する場合もあります。多くの場合、電源内部のYコンデンサによって出力はすでにPEと結合されているため(図1(C)参照)、直接接続する必要はありません。ただし、EMIを低減するために共通のグラウンドプレーンが必要なアプリケーションでは、接続を行うこともあります。

デルタのソリューション
デルタのオープンフレーム電源「PJHシリーズ」は、クラスIおよびクラスIIの両方の用途に対応しており、入出力間には4kVACの絶縁性能を備えています。これにより、PEの接続・非接続を選択できるなど、ユーザーにとって高い柔軟性を実現しています。

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